基板再生洗浄とは
「基板再生洗浄」とは、シリコンウェハー基板、硝子基板などの電子部品に生成した膜を落とす作業のことをいいます。
多くの場合、以下のように工場での生産工程で発生した不具合品を再生させる作業を行っています。
- 工場で機械を運転し始めるときに、ウォーミングアップに使用した部品。
- 生産ラインで発生した不具合品。
- 工場の運転終了時に、機械に残った薬品を出し切るために使用した部品。
以上のような場合に行われるのが、「基板再生洗浄」です。
当社では充実した設備と、20年以上培ってきた知識を活かして高品質な洗浄をお届けします。
基板洗浄の主な流れ
- STEP01.各種薬液に浸します。
- 基板に限らず、各種化学的エッチングのテストにご利用ください。
- STEP02.各種装置で洗浄
- ご依頼いただいた基板に応じて設備を使用。各種装置を使用して、洗浄作業を引き続き行います。
- STEP03.純水洗浄
- 各種装置から上がってきた基板を、純水で流しその後乾燥をさせます。
「基板洗浄」の正式名称は「成膜剥離(せいまくはくり)」
「成膜」について
成膜とは、身近なものでは鉄板にペンキを塗布して防錆に役立てることなどが掲げられますが、最近では半導体や液晶といった精密な電子部品に、真空蒸着やスパッタリング、CVD(化学的気相成長法)などで極薄膜をガラスや、金属、シリコンウェハーなどの上に一層乃至数層作る方法がとられています。
(このときの、鉄板やガラス、金属、シリコンウェハーを基板といいます。)
あるいは、基板を回転させてその上に膜となる液状のものを垂らし、その後焼成して薄い膜を作るといった方法を取ることもあります。
「剥離洗浄」が必要となるとき
1:製造工程では或る程度失敗作が出ます。
つまり「歩留まり」といわれるものです。
このとき、基板が高いものであれば、失敗した膜を剥離してもう一度工程にその基板を投入すれば原価低減、ゼロエミッションの一助になります。
ここでいう「基板が高い」というのは、基板材料が高いということに限らず、基板になるまでの付加価値が高い場合も考えられます。たとえば、硝子を基盤にするために研磨をしている場合などがそれです。
2:成膜のダミーとして使用したものを再びダミーとして再使用する。
3:成膜するポジションの生産設備に成膜材料が飛び散るので、その設備を「洗浄」して継続再使用する需要があります。
このときの「洗浄」も剥離に他なりません。
この剥離の需要が生ずるためには
Ⅰ基板が比較的高いもの
Ⅱ再投入可能であること
が必要です。
また剥離の需要に応えるためには
ⅰ成膜を完全に剥離除去できること
ⅱその際、基板を痛めないこと
ⅲ剥離除去できたことが検査できること
の技術、ノウハウが必要です。
当社では
以上のようにして成膜するとき、以上のⅠ.Ⅱの要求に化学的処理で応えるべく研究してまいりました。
当社の技術紹介案内の
1:カラーフィルター付きガラス基板
2:有機膜付きガラス基板
3:多結晶シリコンウェハー基板
4:単結晶シリコンウェハー基板
5:CVD用SUS電極板
以上の剥離処理は上記の要件を満たすことによって成り立っています。